まどマギ俺1周目妄想

まどか「マミさんとなら飛べる気がするんです」
まどか「なれるかな、マミさんみたいな魔法少女に…」

という情景がふと頭に浮かんで、ああ、3周目もいいけど、1周目もいいものだなぁ…と思ったので、俺1周目を妄想。


 浮かんだ情景からして、もうどれだけ高く上げて落とすかということしか考えてないわけですが、実際のところ、1周目って、ワルプルギスまでは凄いキラキラしたまどか&マミさんが見られる周回であるのは間違いないので、理想のまどマミとかガンガン書いていいわけですよね。もう、何もかもがいい方向に向かって幸せまっただ中みたいな魔法少女2人。


 「クラスの皆には内緒だよっ!」


 はしゃぎっぷりからも分かるように、1周目まどかは、何者でもなく、きっと何者にもなれないだろうというような諦念からの反動として、魔法少女という何者かになれたことに大喜びです。
 転校してきたほむらちゃんにも物怖じせずに積極的に話しかけるし、マミさんと一緒に放課後魔法少女活動に全力投球、充実した日々を送っております。
 さやかちゃんや仁美ちゃん、両親にも、「いい意味で変わったね」って好意的に見られたり、それがまんざらでもなかったり、そんな姿に男子の人気も急上昇したり…。


 一方のマミさんも「もう何も怖くない」状態、魔法少女になって以来最高に幸せな日々を送っております。明るくなったねって先生やクラスメイトに言われたり、事故のこともあって疎遠になっていた旧友が話しかけてきてくれたり、ばったり会った杏子とも余裕と優しさを持って話して、関係修復の芽が見えたり…。


 ドラマCD「メモリーズ・オブ・ユー」も参照して、まどマミの2人はほむらちゃんやエイミーとも仲良しで幸せな日々を過ごす。
 冒頭の情景もどこかに入れよう。まどマギ魔法少女は飛べない、というところから話を展開していって。


まどか「魔法少女って、飛べるものだと思ってました」
マミさん「高く跳ぶことはできるし、私のリボンみたいに魔法を組み合わせれば立体機動めいたことは出来るんだけどね」
まどか「空を飛びたいってキュゥべえにお願いしてたら、飛べたのかなぁ…」


 とかそういう感じか。
 急激な変化を訝しぶ周囲とか、調子に乗りすぎて失敗したりとかを織り交ぜてもいいだろうけれど、とにかく希望に満ちて輝く魔法少女な日々を描きたい。
魔法少女になってよかった」と心から思うまどマミ。
 そして、2人ならなんだって出来る、なんだって叶えられる、どんな魔女にだって負けないと明るい未来を夢見る。


 しかし、その幸せな日々はワルプルギスの夜によって蹂躙される。


 どれだけ落差を出すかがポイントで、これ以上ないくらい幸せに見えたものを物理的に破壊していく絶望感が欲しい。


 その為には前半で、ここで壊す場所や人間関係を具体的に描写しておく必要があるな。まどマミで行ったデートスポットとか、まどさや仁の通学路、鹿目家の皆で行った河川敷とか、それぞれの家とかをこの上なく幸せそうに描いた上で無情に破壊するのが望ましい。杏子とマミさん、さや仁恭、和子先生なんかも幸せかそうなる可能性を示唆しておくべきだろう。その上で容赦なくワルプルギスに殺されなくてはならない。ああそうか、魔女に襲われたのをまどか達が助けたエピソードとその記憶があると、今度も助けてくれるという希望が絶望に変わってよりよいかもしれない。


 とにかく、まどかとマミは必死に見滝原を、大切な人達を守ろうとするがそれが叶わない。
 2人なら大丈夫、なんだって出来ると信じて夢見ていた未来は粉々に砕けていく。
 必死に伸ばした手も虚しく、友達も家族も守れず、思い出の詰まった風景は瓦礫に変わっていき、遂にはまどかの目の前でマミさんまでもが死んでしまう。


 大好きな人を助けられず、しかし自分だけは生き残っているという状況にまどかがふと気づく。


(ああ、これがマミさんがずっと抱えてた気持ちなんだ…。)


 あ、このシーンに為にはマミさんが自分の過去をまどかに話す展開が必要だな。前半に入れとかないと…。
 その時まどかは綺麗事を言ってマミさんを慰めるんだけど、今の状況になってなんにもわかってなかった自分に気づいて後悔してもらうのもアリか(実際はマミさんは本当に心からまどかに救われていたのだが、まどかはマミさんがそういう優しい嘘をついてくれたんだと誤解するのもいい)。
 自分がマミさんになんと言ったかを思い出して立ち上がろうとするけれど、「私がいます。マミさんは私が支えます」とかそういう2人なら大丈夫的な台詞だったので、マミさんがもういないことを思い知って余計に立てなくなるまどか。
 絶望に飲まれかけ、ソウルジェムが急激に濁り出す(それを見るキュゥべえの描写も入れるべきだろうか)。
※11話で瓦礫に足を挟まれ、心が折れかけてソウルジェムが濁り始めるほむらと描写を重ねたい。
 しかして11話のまどかのように、まどかの元にほむらが現れる。
 ここはさらに「メモリーズ・オブ・ユー」も参照して、エイミーの先導で現れるほむら、としたい。
 エイミーの鳴き声は幻聴かと思うが、自分の手を握るほむらの手で我に返るまどか。その瞬間にソウルジェムの濁りが止まる(これも11話ほむらと重ねる)。


 何1つ守れなかった絶望が、守れたもの達があったという希望に変わる。
 「やっぱり私なんか何にもできない人間なんだ」という諦念が、「こんな私でも守れたものがある、出来たこと、出来ることがある」という希望に変わる。
 「魔法少女になんかならなきゃよかった」と思いかけていた心が、「魔法少女になって本当によかった」という気持ちに変わる。
 エイミーとほむらに心からの感謝をするまどか(客観的にみても、彼女らはまどかの魔女化を止めている。<これはキュゥべえに言わせるべきか?)。


 本編のワルプルギス特攻へ。
 特攻の意味付けをどうするべきか。あの状況で特攻する意味はなにかあるのだろうか。ほむらを連れて逃げるのではなく、置いて特攻する理由とは(課題)


 そして、このまどかのワルプルギスへの特攻シーンに「マミさんとなら飛べる気がするんです」「マミさんみたいな魔法少女になりたい」の台詞をうまく絡めたい。
 後者を活かすなら、マミさんの死をまどかを庇ってのこととし、それと同じようにほむらを庇って飛ぶまどか、みたいになればいいのだろうか。
 とにかく、実際には跳躍だが、まどかの主観では飛行しているというような描写にしたい。背中に羽根が生えたかのような、マミさんの声が聞こえたかのような幻肢、幻聴。
(マミさんのような、誰かを守る魔法少女になれたかな、私?)
 死の瞬間、自分に向かって手を伸ばすほむらの姿を見て、ほむらちゃんを守れて本当によかった、ともう一度呟いて、その結果に満足して、魔女になることなく死亡。


 死亡だが、まどか主観ではハッピーエンド(いや客観的には全然ハッピーでもベストでもないけれど)。


 …といったところか俺1周目。大雑把だけど。
 後はここで終わるか、ほむら視点でエピローグをするかとかが要検討、かしら。


 気が向いたらもう少し詰めてプロット起こしてSSにします。