『叛逆』のインキュベーターの話

ネタバレ全開です。










マミさん「この子がいなかったら、とっくにダメになってたと思うわ」

この子=ベベ。

ちょちょちょちょっと待ってもらえませんかね!? そこはキュゥべえの立ち位置でしょうキュゥマミ的に!! 一人ぼっちで戦ってきたマミさんの心の支えになってたのはキュゥべえでしょ? 「大切なお友達」だってマミさん言ってたじゃん! なんでキュゥべえに一瞥もしないで、そんなお菓子の魔女と仲良くしてるの? キュゥべえも「キュゥキュゥ」鳴いてないで文句言えよ!<言わないのがキュゥマミです

という最大限の衝撃から幕を開けた『叛逆』のインキュベーターキュゥべえの扱いや描写なんですが、全般的にひどいものでしたね。
円環の理遮断フィールドってなんだよそれ。無理ありすぎだろ。というかそんなもんあるなら、なんで何百年の歴史の中で今まで使ってないんだよとか。
↑一応数通り解釈は出来ますけどね。
例えば、アルティメットまどかさんが改編したマジュウ世界が五分前世界生成説的に作られた世界で、さやかが円環の理に導かれた駅のホーム以前というものがそもそも存在しないから、とか。
例えば、物理法則と認識されていて誰もそれに疑問を覚えないでいた概念だったものが、ほむらの言動によって初めて問題として認識された、とか。

そもそもなんで一番めんどくさそうなほむらで実験したのかわかんないし。見滝原の魔法少女である必要すらないのに<たまたま濁りかけてたとか、他の魔法少女で試してダメだったとか(ダメだったからほむら、というのも変な話ですが)、見滝原担当が言い出しっぺだから、失敗したとき廃棄になるのもその理由となった魔法少女でいいとか、理由は色々とつかなくもないですが

実験するのも好奇心ではなく円環の理を支配するためだとか陳腐すぎるし、支配して宇宙を書き換えられる力を手に入れたときに何をするのかというのが、魔法少女システムを効率のよい魔女システムにするだけってどんだけちっちゃいんだよっていう。

ほむらが世界を改編できる力を手に入れてすることが、自分勝手な愛情による超個人的な願いを叶えることだったというのと対比する上で、そこはとにかくでっかくするべきだったんじゃないの?

エネルギーを集めて宇宙の寿命を延ばして、それで結局何をしたい存在だったのかというのはまあ、見えなくてもいいんだけど、それがわからない不気味さは残して欲しかった。

なんか、物語を駆動する為の装置や、ファンの溜飲を下げるためのサンドバッグとして、無理に矮小化・悪役化され、キャラクターとしての面白さを自ら投げ棄ててしまったように思えて非常に残念に感じました>『叛逆』のインキュベーター

ぞろぞろいるキュゥべえ達の絵は面白かったですし、つい普通に話してしまって杏子にツッコまれるとか、いいところもあったのですが、なればこそ。