「あの時、あの場所には、本当は誰がいて、誰がいないか。」

ウテナ黒薔薇編なんか思い出しつつ。
『叛逆』前半部の、普通の魔法少女もの(?)をしている5人の中で、それが改竄された記憶だと最初から気づいているのは、さやかとベベ、キュゥべえ。全部わかってて演じてるさやかちゃんがいい子で切ない。
次に気付くのは、ほむら自身と杏子。マミさんに哀しい真実を告げるのを躊躇うほむらに、TDSや二次創作が脳裏を過ります。
前半の最大のミスリードとトリックが、まどかが本物であると同時に改竄に気付いていないというところですが、それにほむらが気付くあの草原のシーンは実によかったですね。会話がね、巧いんですよね。
記憶を失くしているからこそ、かつての自分が出来たことをまどかは「辛い、寂しい、出来ない」と言えてしまう。記憶があったら言えないんですよね、これ。
あと、まどかは家族や友達と一度離れ離れになってることを覚えてはいないですが、それが奇跡に等しい再会だって、記憶ではない部分でわかってたからっていうのも、あのまどかの本音には影響しているかもしれない。
で、そういうことをほむらは分かってしまったからこそ、という。