元・成人の日

CDを片付けていたら出てきた、さくらむすびの音楽集をかける。
伊奈っちからもらったもの。代わりにゲーム本編(初回限定版)をプレゼントしたときのだ。
流れてくるピアノ曲が綺麗でしばし聞き入る。
ああ、なるほど。伊奈っちが惚れてアレンジCD作ろうとするほどだものな。
こんなに素敵な曲たちだったのか。
再生環境がPC・そのモニタのスピーカーというのが勿体無いと思った。
そういや南下してからヘッドホン・イヤホン・カーステ・テレビやモニタのスピーカーでしか音楽を聞いてない。
もっといい音で聴きたいなぁと思いつつ、こういう劣悪な環境でもいいと思える音楽ならそれはそれででいいとも思う。
昔、渡辺美里が「商店街の音の割れたスピーカーから流れる自分の曲を、いいな、と思って貰える様な歌を歌っていきたい」みたいなことを言っていたのや、トリコロの自宅からオーディオステレオ一式を送ってもらうエピソード、しのぶさんのことを並列に思い出した。


今日は祭日じゃなくなってたんだというのに気づいたのはまぁ先週のことで、気づかずに「15日なら休めそうです」「15はキツい」という噛み合わない会話をしてて、まぁ、足が治らないんでどっちにしろ無理だったんだけど、また無為な休日を過ごす。
勉強しなきゃ、掃除したい。ゲームしなきゃ。強迫観念から結局逃げ出して、インスタントコーヒーを煎れて安物のチョコレートを齧りながら読書。
もぺっとさんの新刊。帯にベストセラー『夏空に、きみと見た夢』の著者――とか書いてあるのにおお、とか思ったりする。
そうか、いつの間にかベストセラー作家なのか。すごいなぁ。好きな本が売れてるというのもうれしい。
ラブストーリーだし、そもそも講談社ティーンズハート・ホワイトハート出身というのを考えると、男の読者というのはあんまし想定されてないんだろうなぁと少々場違い感を感じつつも、やっぱこの文章は好きだなぁと思う。


なんで飯田雪子を読んでいるかといえば俺は昔OUTという雑誌が好きで、飯田さんがかつてそこの読者コーナーの常連投稿者もぺっとさんで、デビュー報告を目にしたからなんだけど、昨今はそういう、甲子園で地元や近い県を応援してしまうような不思義理ってわけでなく単にこの人の書く文章であったり人間の描写が好きだからで、勝手に感じてた親近感はきっかけに過ぎなくて真っ当なファンと作家の関係になってるのになんだか安心する。