AYAKASHIフルコンプ

織江>エイム>陽愛>パム>アキノ>平馬>前川>杏

久々のフルコンプ。
プレイしてる瞬間はパムルート、前川ルートが非常にグッド。次点がアキノ。
他はいいんだけど今ひとつ物足りないという感じだったが、終わってみるとどれもそれぞれよかったなぁ、かな。全部分かってみるとなるほどと頷ける部分が。
杏はオマケなので、まぁあんなものか。最後のオチは笑ったけれど。あと「同窓会は来ないでね」。
良かった点はやっぱ画。スクロール演出など、巧かったし、それによって語らずに見せるというのをちゃんとやってたのがうれしい。悪路王の初登場の怖さとか、織江を病院に連れて行くシーンとか。プレイヤーがわかり切ってる部分をいかにして見せていくかって部分も、織江最終話の冒頭とか、すごくきれいにやってるなぁと。分かりきってるであろう展開を裏切るのではなく、きれいに見せていく。画だよなぁ。センスいいと思います。

そして音楽。悪路王のテーマ的な「全テヲ破壊スル」(曲名うるおぼえ)とか、毎回のヒキとあいまってすごく好きになったED曲とか、各種BGMはさすが細井節で燃える。サントラ出たら買ってしまうだろう。
あと各種設定。活かしきれてるかは別として、キャラクター間の関係とか良く出来てたと思います。「彼」と夜叉丸とか誓い、そんなものはいらない前川とか。でもオリエの設定は和泉、エイム、陽愛の悠をめぐる関係への刺激としてとかも、もっともっと使ってほしかったな、とか、いい設定多いだけに使い込まれてないとこが残念。パムが悪路王を初めて目にしたときの同様「彼と同じなの?」とか、オリジナルの夏原織江に話をしたのは、第一回で和泉名義で出したエイムなのかな、とか匂わせる部分とか、細かいとこではすごく気を使って構成されてるのも感じるんだけど。
印象深いシーンは一つ上げるならやはりパムルートのパムvsアキノ。泣けた。

悪かった点はなにより後半どんどん戦闘が単調になっていったこと。力押し、ダメだ、根性、力押しのエンドレスはさすがに。アヤカシの代償設定の切実さがあるんだから、それこそハガレンのごとく腕の一本、足の一本を犠牲にして奇跡起こすならともかく、怒りだけで限界突破していくのはどうかと。
三話なんかはアヤカシの見せ方使い方もうまくて恐怖感も感じられたのになぁ。
JOJO的な敵がどういう攻撃を仕掛けてるのかわからない、という怖さやその攻略の面白さもっとほしかった。
力押しスタープラチナは悪路王に任せて、悠はクレイジーダイヤモンドかゴールドエキスペリエンスをやるべきではなかったのだろうか。

ともあれ、自分としては楽しめました。満足。
そしてビジュアルシーンの系譜とか書いてみたいな、とかも思わせらるような、全編ビジュアルシーンなゲームでした。
金があればアドベンドチルドレンが作れるし、やるドラスクールデイズなんかみたく全編アニメも作れる今、膨大な手間隙かけて全編ビジュアルシーンというのは面白い存在だと思う。
その方が監督TOMAのイメージがダイレクトに出せるとか、時間含めてのコストの問題かもしれないのだけれど、文章でなく画がメインで、しかもFFDのような新規の手法でなく旧来のビジュアルシーンの延長線上をともかく手間隙かけてといのは強烈な個性だと思う。
ニトロプラス辺りとのコラボも見てみたいところ。もちろん、飽くまで監督はTOMAで、TOMA氏なりの解釈で画にしていったものを。